冬の認知症悪化予防は閉じこもりの予防がカギ
2023/12/06
目次
「寒いから外に出たくない」とおこたの番人になってしまう。
わかります。
とくに年をとってくると寒さのせいであちこち痛いところが出てきたり、
筋肉がこわばって動きが鈍くなったり、
ますます外に行きたくなくなりますよね。
ただ、そういう生活は、認知症予防の観点からすると好ましくありません。
冬はどうしても高齢者の閉じこもりが増えます。
そのため、一気にADL (Activities of daily living) が低下したり、認知症が悪化したりしやすくなってしまいます。
外出頻度と歩行障害の発生リスク
東京都老人総合研究所News No.219, 2007より
こちら、外出頻度と歩行障害の発生のグラフになります。
見てもらうとわかるように
外出頻度が1週間に一回以下の人は
毎日外出する人に比べると歩行障害の発生頻度が4倍
にもなっています。
認知機能が落ちるリスクも3.5倍だそうです。
参考)東京都老人総合研究所News No.219, 2007
このことから考えても
寒い冬を活動性を低下させずにどうやって乗り切るか
ということが重要なのがわかるでしょう。
閉じこもり予防チェックリスト
1. 外出を促す工夫
週に1回以上、家族や友人と散歩や買い物に出かける予定を立てる。
天気の良い日には日光を浴びる散歩をする(短時間でもOK)。
デイサービスや地域のサークル活動に参加する。
冬でも参加しやすい屋内イベント(映画館や図書館など)を探す。
2. 身体を動かす活動
室内でできる簡単な体操(ラジオ体操やヨガ)を日課にする。
筋力を保つための軽いスクワットや椅子を使った運動を試す。
階段や廊下を利用して10分以上歩行する時間を確保する。
室内でも快適に動けるように防寒対策をする(ストレッチ素材の防寒服など)。
3. 心の健康を守る工夫
毎日誰かと話す時間を作る(家族、友人、電話など)。
趣味の活動(読書、手芸、音楽、絵画など)を楽しむ時間を設ける。
季節の行事やイベント(お正月、バレンタインなど)を計画して気分転換を図る。
季節感を楽しめる飾りつけや料理を取り入れる。
4. 室内環境の工夫
日中はカーテンを開け、室内に日光を取り込む。
室温を20~24℃に保ち、暖かい空間で過ごす。
空気の乾燥を防ぐために加湿器や濡れタオルを活用する。
家の中でもリラックスしすぎないよう、日中は着替える習慣を持つ。
5. 食事と健康管理
温かい食事をとるよう心がける(鍋料理やスープなど)。
栄養バランスの良い食事を摂り、体力を維持する。
水分を意識的に摂取する(寒くても脱水症状に注意)。
体調不良があれば、早めに医師に相談する。
6. 家族や介護者ができるサポート
定期的に高齢者の様子を確認する(電話や訪問)。
外出を一緒に計画し、同行する。
趣味や活動を共有して楽しむ時間を作る。
必要に応じて移動手段(タクシーや福祉車両)を手配する。
チェックリストの使い方
- チェックを入れていない項目に注目し、できることから始めましょう。
- 日常生活の中で定期的に見直し、生活に取り入れるアイデアを増やしていきます。
- 家族や介護者と共有し、楽しく実践できる方法を話し合いましょう。
このチェックリストを活用して、冬の閉じこもりを防ぎ、健康的で充実した季節をお過ごしください!
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